応募総数849企画の中から、グランプリとオーディエンス・アワードが決定しました!
「まんたろうのラジオ体操」老山綾乃
「速水早苗は一足遅い」上田迅
審査員長
映画監督
沖田修一
「Hulu U35クリエイターズ・チャレンジ」の審査員長を務めさせていただきます、沖田修一です。僕はまだ44歳なので、たいして歳が変わりません。変わらないと思っていますがどうなんでしょう。映画は企画の段階が特に楽しいです。夢いっぱいです。こんな映画があったらいいのにと、わいわい話す時がどれだけ楽しいか。考えるのはタダ。自由な発想で、自分も負けてられないと奮い立つような、たくさんのアイディアに会えるのを楽しみにしています。
1977年、埼玉県生まれ。2001年、日本大学芸術学部映画学科卒業。短編自主製作映画数本を経て、『鍋と友達』(02)で第7回水戸短編映像祭グランプリ受賞。初の長編『このすばらしきせかい』(06)を発表。『南極料理人』(09)で商業映画デビュー。全国公開されヒット、2009年度新藤兼人賞・金賞、第29回藤本賞・新人賞などを受賞。『キツツキと雨』(12)はドバイ国際映画祭で日本映画として初めて三冠受賞、吉田修一原作『横道世之介』(13)では、第56回ブルーリボン賞作品賞、第5回TAMA映画賞最優秀作品賞はじめ日本の映画賞を総ナメにし、パリのKINOTAYO映画祭でもソレイユ・ドール観客賞(=グランプリ)を受賞するなど、国内外で高い評価を得た。『モリのいる場所』(18)でも第10回TAMA映画賞特別賞、第40回ヨコハマ映画祭脚本賞など多数受賞し、日本映画界の次代を担う監督として期待されている。公開待機作には上白石萌歌主演『子供はわかってあげない』(21年夏予定)がある。
女優
橋本愛
審査員、という響きに恐縮してしまうのですが、今の難儀な時代を共に生きている人が今、どんなものを生み出すのかとワクワクしています。芸術をゼロから創ることは、壮絶なことです。その壮絶な修羅をくぐった作品を見ることができたとき、私はそこにないものよりも、そこにあるものに目を凝らして、向き合いたいと思います。
1996年、熊本県生まれ。
2009年『Give and Go』で映画初出演初主演。2010年映画『告白』に出演し注目を集め、その後多くの作品に出演した。
2013年映画『桐島、部活やめるってよ』(12)などで数々の映画賞を受賞。
同年NHK連続テレビ小説「あまちゃん」に出演し幅広い年代から認知された。
近年では、NHK大河ドラマ「西郷どん」(18)、「いだてん〜東京オリムピック噺〜」(19)と2年連続大河ドラマ出演を果たした。2021年度「青天を衝け」では初の大河ドラマのヒロイン役を務める。
2020年12月THE FIRST TAKEにて「木綿のハンカチーフ」を歌唱し話題になり、2021年3月発売の『筒美京平トリビュート』に参加する。
独自の感性を生かし、写真(雑誌GENIC)、ファッション(SPUR.jp)についての連載を持ち幅広く活躍中。
劇作家・小説家
本谷有希子
時々、映画やドラマを観ていると、「どういうつもりでわざわざ予算と労力をかけて、こんな、死ぬほどどっかで観たことあるような作品を作ろうと思ったんだろう。これ、制作した大人が本気で面白いと思ったんだろうか」と憤りたくなることがある。
思うに、そういう作品は「どうしてもこれを作りたい」と真剣に思って関わってる人が不在なんじゃないか。バズりそうなものとか、ウケそうなものとかどうでもいいから、とにかく作り手が「これ、最高に面白いやんけ」と思い込んでるものが観たい。人にどう思われるかとか、どうでもいいです。自分が観たいものを正直に作って下さい。それが私にも結果的に面白ければ、審査を無事、通過すると思います。
1979 年7月14日生まれ。石川県出身。2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手掛ける。2006年上演の『遭難、』で第10回鶴屋南北戯曲賞を受賞。2008年上演の『幸せ最高ありがとうマジで!』で第53回岸田國士戯曲賞を受賞。小説家としても活動し、2011年に『ぬるい毒』(新潮社)で第33回野間文芸新人賞を受賞。2013年、『嵐のピクニック』(講談社)で第7回大江健三郎賞、2014年には『自分を好きになる方法』(講談社)にて第27回三島由紀夫賞を受賞。2016年、『異類婚姻譚』(講談社)で第154回芥川龍之介賞を受賞した。
芸人・脚本家
シソンヌ じろう
人を笑わせるのが好きですし、自分自身が笑うのも好きです。
自分の中に相当な数の笑わせ方のデータがあると思うのですが、映画を見ていると、訳もわからず笑ってしまうことがあります。まだ僕の中に突っつかれていないツボがあるようなのです。僕の知らない面白いを教えて下さい。目を見てはっきりと「面白かったです」と伝えたいです。
1978年、青森県生まれ。2006年に長谷川忍とシソンヌを結成。2014年、第7回キングオブコントで優勝。テレビでは「LIFE!~人生に捧げるコント~」への出演や、ドラマ「今日から俺は!!」(18)など役者業でも活躍。コンビでのテレビ出演、単独ライブなどを精力的に行う傍ら、執筆活動も行っており、2015年には川嶋佳子名義で小説「川嶋佳子の甘いお酒でうがい」を発表、2020年に本人が脚本を手掛け映画化された。2018年に男子たちの青春を描いた「卒業バカメンタリー」では、初のドラマ脚本を担当。以降、映画『美人が婚活してみたら』(19)、「でっけぇ風呂場で待ってます」(21)など、脚本も多数手掛ける。
毎週金曜23時より「シソンヌの“ばばあの罠”」(RKBラジオ)放送中。コント動画はYouTubeチャンネル「シソンヌライブ」をチェック。
藍にいな
創作をしている人の様は、その体の何倍も大きな妄想という怪物を背負って勝負し続けているように見えて、とても好きです。それはクリエイターにとって大事な友達であって、孤独そのものでもあると思うんです。その自分の孤独を使って挑戦していくことは容易ではないけど、だからこそ世界と深く繋がっていける。自分もそう生きていたいし、同じように挑んでいるクリエイターを応援したいです。
このイラストが、その挑戦に少しでも寄り添う存在になればと思います。
アーティスト。アニメーション表現を軸に、MV制作やライブでの映像演出、イラストレーター、漫画家として活動。2019年に制作したYOASOBI「夜に駆ける」MVは1億回再生を突破。Hey! Say! JUMPやOmoinotake、道尾秀介など、様々なアーティストのアートワークを手掛けている。また米津玄師「カナリヤ」MVでは、是枝裕和監督による映像に黄色い鳥のアニメーションで参加。2020年のNHK紅白歌合戦ではYOASOBIのパフォーマンスの映像演出を担当した。2018年には初の著書「セキララマンガ 眠れぬ夜に届け」を出版。
その他、個人でもアニメーションやイラスト制作を行い活動を広げている。